カルマン症候群
カルマン症候群

2023年11月27日
拙著「主治医の祈り-男子性腺機能低下症」が発刊されました。
こちらからご購入いただけます。

2022年10月1日
拙著「男子性腺機能低下症」の刊行が決定しました。

2022年06月09日
拙著 「男子性腺機能低下症」の刊行が少し遅れる見込みです。

2018年10月1日 
第51回発育異常研究会と第30回奈良小児内分泌研究会の抄録を医療従事者ページに掲載しておきました。

2018年5月7日 
第91回日本内分泌学会の発表内容を医療従事者ページに掲載しておきました。

凪良ゆう氏の『流浪の月』の主人公が性腺機能低下症で、高校生時代の苦悩がリアルに描かれています。

「カルマン症候群」のコンサルティングルームの役割とは

私は内分泌を専門としてこの40年近く診療を続けてきました。その中でも特に成長障害を専門として研究を続けてきたためカルマン症候群の患者さんを診る機会が多く、原因遺伝子の一つであるKAL-1遺伝子の解析を私のグループが日本で初めて成功し、日本人のカルマン症候群の遺伝子異常の頻度を国際学会(第11回国際内分泌学会:シドニー)で報告しました。そのため最近カルマン症候群と診断された患者さんや自分がカルマン症候群ではないかとインターネットで調べて遠方から私のクリニックに相談に来られる患者さんが少なくありません。

その様な理由から現在私のクリニックでは30名を超えるカルマン症候群の患者さんの治療を担当しています。患者さん達ご自身がカルマン症候群であることを診断されるに至った経緯はさまざまで、思春期前の14,5歳までに診断される例や20歳を過ぎて、あるいは40代で私の所にこられて初めて診断が付いたとう患者さんもおられます。
カルマン症候群と診断された場合それぞれの年齢に応じた不安や心の葛藤があります。また親御さんにとってもお子さんがどの様に育つのかまた将来結婚して子供ができるのか等不安が一杯です。しかしカルマン症候群を日本で私程多く経験している専門医は稀で、相談に適切にこたえられる医師は少ないのではないかと思われ相談窓口を開設しました。

医療相談アドレス:iryousoudan-ok@hotmail.co.jp

医療相談アドレスには様々な質問が届き、その都度返事を書いています。そのため患者さん、あるいは自身がカルマン症候群ではないかとメールで相談される方の悩みがいかに大きいかを実感しています。中にはカルマン症候群と診断されないままエナルモンデポーの注射を受けていたり、間違った治療を受けている患者さんも少なくありません。私が治療を担当している患者さん達が、時に「他の患者さんはどうですか、自分と同じカルマン症候群の患者さんと話をしてみたいですが」と言われる方があり、この様なホームページを作成しました。

ここではカルマン症候群の医療相談だけでなく、患者さん同志がハンドルネームで相談できる場を作っています。この「カルマン症候群のコンサルティングルーム」に入るためのパスワードはカルマン症候群であるかどうか私が直接審査してお渡ししますので安心入室してください。また医療従事者としては私だけでなく、他の専門医にも協力して頂きそれぞれの立場から意見や回答を頂くことができます。例えば遺伝子と遺伝の問題、あるいは難病疾患申請の問題、転居による専門医の紹介にも対応できるようにしております。またカルマン症候群に対する知識や最新情報についても御覧頂けるようにページを作って紹介しています。

岡本内科こどもクリニック院長
元奈良県立医科大学内分泌代謝内科臨床教授
現畿央大学客員教授
岡本 新悟